文字サイズ

伊賀花入 銘 からたち

重要文化財
年代 桃山時代(16世紀)
材質・技法 陶器
サイズ(cm) 高29.1 口径11.5~13.0 胴径14.7 底径13.1

口部はふっくらと造り、縁を内側に曲げて姥口とし、頸部は左右に四方板耳を付ける。前後に鐶付用の孔の跡があることから、この種の大きな花入も掛花入として茶席に用いられたことが知られる。裾広がりに造った胴部は、六角に面取りし、箆目を入れて区切っている。俗にビロード釉と称される自然釉が裾を残してほぼ全体に厚く掛かり、そこへ窯の中の灰や土が付着してさまざまな景色をつくりだしている。口縁の一部が欠けて、その破片が胴に付着した様子を、「からたち」の棘に見立てて銘としたものである。

TOPへ戻る