年代 | 室町時代(1453) |
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材質・技法 | 紙本墨書 |
サイズ(cm) | 縦79.7 横24.5 |
一休宗純(1394~1481)が平生可愛がっていた雀に与えた「尊林」の字号を書いたもの。
一休はこの上なく愛慕していた雀が突然死んだので、いたく慟哭しこの雀を衆生と同様に埋葬した。そして釈迦が沙羅双樹の下で涅槃に入るのに擬して、雀を人格化、深い愛憐の情を込めた偈頌を賦し冥福を祈ったのである。「尊林」の二文字は、荒々しいその筆跡から竹筆で書いたと思われ、また尊の書き出し二画も雀が枝に止まった形に見せているところなど、興趣一入である。竹筆の素朴さが醸す筆線の強靭さと潔さは、この二文字の下方の磊落な書風とは異なり、一休の威厳さえ窺うことができる。